20××年、4月5日 序章 

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 それは、たった一言の言葉だった。 「じゃあ、『契約』しましょう。晴喜」  友人だった少女は、笑みを浮かばせながら私に言った。  その意味など全然わからなかったが、その時だけ『恐怖』と言うものを感じた。  少女は、私の右手を取り、手のひらを指でなぞる。  少女は笑いながら答えた。 「……あたしね、晴喜にだったらなんでもあずけていいかなって思ったの。だって晴喜はあたしの最初で最後の『親友』だもの」 「……ルル?」 「すごく楽しかった。晴喜はあたしの知らないことをいっぱい教えてくれた。だからあたし、晴喜に恩返しがしたいの……きっと、もうすぐ晴喜に会えなくなっちゃうから」 「え……?」 「ありがとう、晴喜。あなたに出会えて、あたし幸せだった」  どうしてそんな事を言うのだろうか?  私はそのまま少女の手を握った。
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