《3》

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課長は「ワガママって…」と、鼻で笑ってから、馬鹿にしたように言ってくる。 「30分もあれば出来る仕事だろーが。それが出来ないって、お前の方がワガママなんじゃねーの?」 「私は無駄な仕事はしたくないだけです」 「無駄じゃねーだろ」 こんな不毛なやり取りに、一日の体力を消耗したくない。 「生憎、私は他にも仕事がありますので。では、他に何もなければ失礼します」 勝手に課長の話を打ち切り、自分のデスクへと戻ろうとすると「待てよ」と、制止の声が掛かる。 「いいからやれよ。上司の命令が聞けねーのか?」 傲慢且つ、高圧的な物言いにカチン。 怒りゲージはMAXを越え、怒り指数を指し示す針はどこかへ吹き飛んだ。 「はい、聞けません」 「あぁん?」 目の前に居る、この傲慢ワガママ髭面課長にハッキリスッパリ言ってやる。 「時間と資源の無駄ですから」
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