《3》

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「や、名前だよ、名前。えーっと……何だっけな………金井?竹井?」 「………」 …あの、つい先日ご挨拶したと思うんですが。 呆れて何も言えない。 羽鳥課長は「あっ…そうだ」と声をあげ 「碓井、だな」 私を指差しながら、やたら自信満々に全く知らない人の名字を口にした。 「………」 …“井”しか合ってませんけど? 「…信じられません」 ワナワナと体が小刻みに震える。 人を見下した態度と発言、プラス、名前何だっけ?って…… 失礼にも程がある。
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