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その場に一人残された私。
就業前にして、帰りたくなった。
急遽課長の歓迎会に参加する羽目になってしまったのが、面倒で仕方がないから。
私が顔を出した瞬間の面々の顔が容易に思い浮かぶ。
絶対、嫌そうな顔や、お前何しに来たの?的な顔をされるに決まってる。
……それにしても。
課長は一体何を考えているのだろう?
何故に私の参加が必須なの?
私なんて、居ても居なくても変わらないのに。
「はぁ…」
出てくるのは、それはそれは深い溜め息。
…参加、したくないなぁ。
仕事が終わり次第、猛ダッシュで帰ってしまいたい。
それとも、居酒屋に移動する振りして、姿を消すって手もあるか…
参加したくないあまり、そんな事ばかりが頭の中を占める。
小松さんに参加すると言った手前、卑怯なトンズラは出来そうにないけれど。
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