ずっとそばにいてくれたね 第12話

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「あのっ、優輝さん……」 「ここのオムライス有名らしいよ」 美味しそうに食べる優輝さんがあたしの言葉を遮って言う。 「えっ、そうなんですか?あっホントだ美味しい」 その後も、優輝さんは、昨夜の飲み会での話を、させてはくれなかった。 まるで、『もう忘れろ』とでも言うように。 『今を楽しもう』って言うように。 これが大人の対応!? あたしは、静かに従った。 「おいしかったな」 カフェから出た優輝さんが、言った。 「ごちそうさまでした」 あたしは、ちゃっかりごちそうになっていた。 あたしたちは、ランチのオムライスにケーキセットとコーヒーを飲んで、ゆったりと時間を過ごして出てきた。 十何時間ぶりかに、お腹に食べ物が入り、あたしの身体にエネルギーが満ちる。 「もう何にも入らないな」 「あたしも、お腹いっぱい♪」 2人で顔を見合わせて笑う。 「腹ごなしに散歩でもしようか?」 「はい」 あたしたちは、湖の周りの散歩道を歩いた。
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