ずっとそばにいてくれたね 第12話

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湖の周りに植えられた木々によって、眩しい太陽の光が、木洩れ日になる。 キラキラ眩しい湖を眺めながら、自然の空気や小鳥の囀ずりを楽しんだ。 「ほらっ璃子、鯉のエサだって」 優輝さんが、餌箱から一袋取り出す。 「鯉がいるんですか?」 2人で湖面を覗く。 すると、後ろから、グワッグワッ……って、アヒルがやって来た。 「ほらっ、璃子」 優輝さんが餌をあたしに渡す。 「えっ!?」 あたしは、一瞬でアヒルに囲まれた。 「うそっ!」 あたしの手にアヒルが群がり、餌をパクパク食べていく。餌は一瞬で無くなった。 餌が無くなった後も、取り囲まれてるあたしに 「ほらっ、璃子!」 って言って、優輝さんが手を差しのべた。 思わず手を握ると、そのまま引き寄せられ、アヒルの群れから助け出された。 「見た!?見た!?優輝さん!パクパクって、あたしの手から食べてたでしょ!」 興奮状態のあたしに、 「うん、うん」って優輝さんが相槌をうつ。 ふと、優輝さんを見上げたら 見たこともないくらいの優しいキラキラした笑顔で、あたしを見つめていた。 トクンッ…… あたしの心が……音をたてた。
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