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まずは、お風呂。
丸いジャグジーの、ほらっよく『お金持ちのお宅訪問』に出てくる感じの
広い浴室の真ん中にあるジャグジー。そして、そこからは夜景が見える。あの感じ!
「はぁ……ステキ。でも、外から丸見えじゃない?」
思わず口から出た庶民発言に、和也さんが笑う。
「大丈夫だよ。こっちからは見えても、向こうからは見えないから」
「えっ、そうなの?でも、なんだか落ち着かないよね」
なんて……庶民発言に上塗りしてしまった。
「ほらっこっちに来てごらん」
和也さんに呼ばれるがまま洗面所に向かうと、見事に一流ブランドのアメニティが、取り揃えられていた。
洗面所とは言っても、お姫さまの支度部屋みたいな感じで
あたしは、ずっとため息を漏らしっぱなしだった。
そして、十分広いリビングの隣には、またまた広い応接室。
王さまでも来るの?ってくらいに広いし、ふわふわのソファーが置いてあった。
そして、寝室。
入った瞬間……
「これって蚊帳じゃなくてなんて言うんだっけ?」
「ベッドキャノピー」
思わず蚊帳なんて言ったから、和也さんが、もう堪えられないって感じでお腹を抱えて笑っている。
「そんなに笑わなくったって」
「ごめん、ごめん、璃子面白すぎ!蚊帳は最高だよ!」
って……またひとつ『璃子語録』を作ってしまった。
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