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「もぉ……」
って言いながら、和也さんの腕を掴んで正面に回り込んだら
あたしは、そのまま引き寄せられ和也さんの胸に抱きしめられた。
えっ!?
トクンッ……
コッ、コラ、心臓……鎮まれ!
和也さんは、そのまま何も言わずあたしを暫く強く抱きしめた。
「和也、さん?」
あたしは、静かに声をかけた。
和也さんは、あたしの身体をそっと引き剥がし、にっこり笑うと
「じゃあ、先に入るよ」
って言いながら、穏やかな笑顔を向けた。
和也さん……どうしたの?
まるで、『やっと2人っきりになれたね』みたいな、微妙な間に、一瞬、ドキリとしてしまう。
おかげで、あたしの高揚しきった気持ちは、そのまま一気に天空を駆け抜けた。
和也さん、めちゃめちゃカッコよすぎですって!
何事もなかったかのように、和也さんは、あたしをリビングまで連れていくと、そのままお風呂へ向かった。
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