ずっとそばにいてくれたね 第15話

6/15
前へ
/40ページ
次へ
ふわふわの白のバスローブに身を包み、リビングに向かうと 同じバスローブを身に纏った和也さんが、品よくソファーでくつろいでいた。 ……カッコいい この人が、あたしの彼氏だなんて…… いつの日か、旦那さまにだなんて…… あたしは、カッコよすぎる和也さんに、すっかり目を奪われていた。 「璃子、どうしたの?」 すでに目が合っていた和也さんが、優しく声をかける。 「えっ、あっ、いいお湯でした」 なんて……取って付けたような台詞を吐いた。 あたしの動揺を察した和也さんが、クスッと笑ってあたしを見つめる。 「惚れなおしたか?」 なんて甘い声で言う。 お風呂からあがって来たとは言え、それ以上に湯気が出ている自分に照れた。 「こっちにおいで」 窓に向かって置かれたソファーにあたしを呼ぶ。 「ここに座ってごらん」 和也さんは、自分の隣に、あたしを座らせた。 あたしの分のミネラルウォーターを手渡してくれる。 「そのまま座ってて」 何をするのかと思っていたら、和也さんは、立ち上がって入口に歩いて行くと、おもむろに部屋の電気を消した。 えっ!? 驚くと同時に、まばゆいばかりの宝石を散りばめたようなキラキラ輝く夜景が、より一層美しさを増して目に飛び込んで来た。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2037人が本棚に入れています
本棚に追加