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ふわふわの白のバスローブに身を包み、リビングに向かうと
同じバスローブを身に纏った和也さんが、品よくソファーでくつろいでいた。
……カッコいい
この人が、あたしの彼氏だなんて……
いつの日か、旦那さまにだなんて……
あたしは、カッコよすぎる和也さんに、すっかり目を奪われていた。
「璃子、どうしたの?」
すでに目が合っていた和也さんが、優しく声をかける。
「えっ、あっ、いいお湯でした」
なんて……取って付けたような台詞を吐いた。
あたしの動揺を察した和也さんが、クスッと笑ってあたしを見つめる。
「惚れなおしたか?」
なんて甘い声で言う。
お風呂からあがって来たとは言え、それ以上に湯気が出ている自分に照れた。
「こっちにおいで」
窓に向かって置かれたソファーにあたしを呼ぶ。
「ここに座ってごらん」
和也さんは、自分の隣に、あたしを座らせた。
あたしの分のミネラルウォーターを手渡してくれる。
「そのまま座ってて」
何をするのかと思っていたら、和也さんは、立ち上がって入口に歩いて行くと、おもむろに部屋の電気を消した。
えっ!?
驚くと同時に、まばゆいばかりの宝石を散りばめたようなキラキラ輝く夜景が、より一層美しさを増して目に飛び込んで来た。
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