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「最近、しっとりイイ女になったと評判の璃子ちゃんは、『おりこうさん』なんだな?」
「なんですかそれ!?どこで評判なんですか?」
「会社の男性陣」
「もぉ!からかわないでください!」
あたしは思わず、頬を赤らめた。
そのまま暫しの沈黙が流れた。
「なんですか?」
あたしは、じっと見つめてくる優輝さんの視線に耐えられなくなって言った。
「いやっ、冗談じゃないよ。
最近の璃子は、ますます綺麗になったし、イイ女になってる。
和也の愛情だろうって言ってるんだ。
みんな話してるし、俺もそう思うよ」
「優輝さん……そんな事をサラリと言うのはやめてください。
恥ずかしいじゃないですか」
「素直に誉めてるんだから、素直に喜べ」
優輝さんは、キラッと光る笑顔で言った。
「ありがとうございます」
あたしは、ますます真っ赤になって頷いた。
あたしの火照った頬を、冷たい風が、そっと撫でていった。
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