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「璃子、あとは?」
「うーん。おにぎりと、サラダスパかな」
「食べ過ぎだろ?」
「いいんですよ。今日は、頭を使った仕事したから」
口を尖らせて言うあたしを、優輝さんがクスクスと優しく見下ろしながら笑った。
レジに向かうと、優輝さんがお店の人に、「袋は別で、会計は一緒に」って言ってくれた。
「いいんですか?」
「いいよ。拓にぃの代わりだから」
「ありがとうございます。ゴチになります!」
そして、優輝さんは、あたしに、小さなショートケーキをつけてくれた。
「えっ!?」
驚いて優輝さんを見上げたら
「クリスマスには、ケーキが要るだろ」
って言ってくれて
「ありがとうございます♪」
あたしは、笑顔でお礼を言った。
きっと、イブに和也さんがいない事を不憫に思って、誘ってくれたんだよね。
さりげない優輝さんの優しさに心が温まる。
ありがとう優輝さん。
あたしは、心の中で感謝した。
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