ずっとそばにいてくれたね 第16話

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「ありがとうございました~」 コンビニの店員の声に送り出され外へ出る。 吹き荒れる冷たい風が一気に肌に突き刺さる。 「わぁ、寒いですね」 「そうだな。璃子風邪ひくなよ」 「優輝さんこそ」 「俺は大丈夫だよ」 「あたしも大丈夫ですよ。若いですから」 ふたりで目を見合わせて笑う。 優輝さんの醸し出す雰囲気に、優しく包まれる。 肩の力を抜いた会話は、テンポ良く、あたしの心をどんどん緩ませ 気がつけば、古くからの友人と話をしているかのような錯覚に捕らわれる。 優輝さん……さすがです。 カッコいいだけではなく、この飾らない雰囲気が、相手の心を和ませ開かせる。 これが、優輝さんの最大の武器であり、最大の魅力。 この魅力に取りつかれた女性の気持ちがわかる気がした。 「送っていただいて、お夕飯までご馳走していただいてありがとうございました」 マンションの入口まで来たあたしは、優輝さんを見上げて言った。 「あぁ」 優輝さんは、温かな眼差しを向けた。
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