ずっとそばにいてくれたね 第18話

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「和也さん、ちょっとあそこに座りまする」 あたしは、神社からマンションまでの途中にある公園のベンチを指差した。 「いいよ。ちょっと酔いを醒まそうか?」 和也さんは、滑舌が悪くなってるあたしをクスクス笑った。 ベンチに座っても、ふらふらしているあたしを、和也さんの逞しい腕が、優しく支えながら包み込む。 頭は、和也さんの肩にもたれたまま、あたしは夜空を見上げた。 「和也さん、お月さまが綺麗だね」 「あぁ。冬の空は、空気が澄んでるから、とても綺麗に見えるな」 「うん」 「璃子」 「なぁに?」 「来年も、ずっと一緒に初詣に行こうな」 「……うん」 「ずっと一緒に歩んで行こう」 「うん」 和也さんの甘い囁きが、心の奥まで染み渡ってゆく。 幸せだなぁ。 うれしくて、そっと和也さんを見上げた。 微笑む和也さんの顔が、ゆっくりと近づく。 月明かりに照らされたふたりのシルエットが、静かに重なった。
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