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年末年始と、和也さんとあたしは、ふたりの時間を大切に、ゆっくり過ごした。
そして、今日から仕事始め。
まずは、社長の年頭の挨拶から始まった。
その後は、新年の挨拶回りにいらっしゃるお客さまの対応に追われ、あたしの新年最初の1日目は、慌ただしく過ぎていた。
夕方になり、落ちついた頃、社長が和也さんを呼んだ。
その後、優輝さんと冴子さんも呼ばれ、社長室には華やかなメンバーが集められていた。
「何事だろうね?」
「ほんとですね」
村上姉さんの言葉に、小さく答えた。
お互いに、答えの出ない疑問ゆえ、ただ状況を見守るしかない。
その時、あたしの内線が鳴った。
「はい桜井です」
「今すぐ社長室においで」
電話の相手は、和也さんだった。
黙って受話器を置く。
「なんだって?」
村上姉さんが、興味津々にあたしを窺う。
「わかりません。あたし、何かミスでもしたんでしょうか?とりあえず社長室に呼ばれました。いってきます」
村上姉さんは、笑いながら、『がんばって来い』と言わんばかりに、小さくガッツポーズをして見せた。
あたしも、小さくガッツポーズを返しながら、急いで社長室へ向かった。
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