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「あぁ、まだ、詳しくは俺も解らないんだが、
俺がグループに戻る前に、隼人がグループの若返りを目指すと同時に、今までのじいさんたちが作ってきた古いシガラミを断ち切ろうとしてるみたいなんだ。
だが、実際には、なかなか苦戦していて、断ち切れないご縁もあってな。
そんな中、第2大株主の青木グループの社長が、何かを企んでるみたいなんだ。
正直、まだ何も知らない璃子をそんな中に巻き込みたくないんだ」
親友の優輝にだけ見せることの出来る、素直な自分だった。
「そうか。和也、もうお前1人で璃子を守るには限界が来たんじゃないのか?それならそれで俺にはきちんと言えよ」
優輝は、さらりと説明しただけだったが、それなりに現状を理解してくれたようだった。
「あぁ、すまない」
「お前の人生も厄介だな」
優輝は、ニヤリと笑って見せた。
「お前ほどでもないけどな」
俺たちは、お互いの事情を皮肉った。
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