◇◇ 第27章 パーティーデビュー ◇◇

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週末を迎え、和也さんとゆっくり朝食をとっていた。 「あのね和也さん、村上姉さんが、お正月に坂本さんのご両親にご挨拶に行ったんだって」 「らしいね」 「知ってたの?」 「あぁ、坂本から聞いたよ」 「じゃあ、坂本さん村上姉さんに指輪をプレゼントしたの聞いた?」 「それは知らないな」 「坂本さんったら、 『由香里は俺のものだっていう証のリングだよ』 って言って渡したんだって。カッコいいと思わない?村上姉さん、めちゃめちゃ喜んでた」 「だろうね」 「聞いてるこっちが恥ずかしくなったよ」 「璃子が、赤くなってどうするの?」 「だって、キュンってきちゃったんだもん」 「先越されちゃうかもしれないな」 「えっ?」 「結婚」 「……」 和也さんの眼差しに、思わず胸がドクンッと音をたてた。 「したくなった?」 「えっ?」 「結婚」 「……」 思いもよらぬ方向に繋がる会話に、また、以前よりも現実味を帯びる『結婚』の二文字に、あたしはドキドキする。
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