◇◇ 第27章 パーティーデビュー ◇◇

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準備を整え、冴子さんと村上姉さんの後ろについて行く。休憩室の和也さんと優輝さんに合流した。 すでにバリッとシワひとつないタキシードに着替えているふたりは、いつも以上に男っぷりが上がり、思わずため息が出てしまうほどに目を引く。 和也さんの目の前に行くと、包み込むような柔らかな視線であたしを見下ろした。 「松本部長、璃子どうですか?クリンとした睫毛と、食べたくなるゼリーのような唇が、ポイントです」 すかさず村上姉さんが、ニヤニヤ笑いながらわざと聞く。 「なかなかいいね。村上サンキュッ」 和也さんは、爽やかに返事を返した。 「あっ、ちなみに今食べちゃうなら、お化粧直し間に合いますからどうぞ」 村上姉さんは、ここぞとばかりにツッコミを入れる。 「ちょっ、ちょっと村上姉さん!なんて事言ってるんですか……」 動揺するあたしをよそに、 「美味しいものは、あとで、ゆっくりいただくよ」 和也さんは、恥ずかしげもなくサラリと返した。 「じゃあ、行こうか」 あたしたち4人は、社長の計らいで、運転手つきの社用車で会場のホテルまで送ってもらった。
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