ずっとそばにいてくれたね 第22話

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「今はー」 「今は?」 璃子は、瞳を閉じたまま、でも、何かを思い出すように、照れながら、恥ずかしがりながら、にっこり笑った。 「……大好き」 おっ……と。全部すっ飛ばして結論が出た。 うれしいが、男としては、もう少し深く聞いてみたい。 俺は、ちょっとカッコ悪いが会話を続けた。 「どこが?」 「んっ?どこって……全部」 おっと。日頃、恥ずかしがって、なかなか本音を言わない璃子のストレートパンチは、解っていても避けづらい。 「具体的に、どこが?」 「んーっ。すれ違う時に、にっこり笑ってくれたりー。 大丈夫かって声かけてくれたりー。 優しい眼差しをたっくさんくれるようになったところっ」 えっそんな事!? 正直、たったそれだけで!?と、俺の方が聞き返したくなった。 今まで璃子が気づかなかっただけだろ?ってツッコミを入れたい。 「だから、和也さん……だぁい好き」 璃子は、それだけ言って幸せそうに微笑むと、テーブルに突っ伏した。 そして、そのままスースーと規則的な呼吸を始めた。
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