◇◇ 第30章 小さな告白? ◇◇

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秘書室2週目を迎え、暦は4月に変わっていた。 相変わらず慌ただしい日々が過ぎていたが、仕事の流れが分かり、明らかに処理スピードが上がったあたしは、テキパキと業務をこなしていた。 帰宅時間も必然的に早くなり、あたしは、19時前には退社出来るようになり、以前と同じ生活リズムを取り戻していた。 もちろん、お夕飯も作れるゆとりが出来た。 そんな水曜日の夜、あたしは、和也さんと一緒に食卓を囲んでいた。 「……璃子」 「はい?」 なんだか、和也さんの表情に少しだけ緊張を感じた気がした。 「あぁ、土曜日って仕事かな?」 「えっ土曜日?」 「あぁ」 「どうかしたの?」 「いや。もしお休みなら、久しぶりにドライブでもしながら更科の所にでも食事に行こうかなって思ったんだ」 「そう。 よかった。土曜日、本当は、仕事になりそうだったんだけど、藤井さんが今度までは休んでって言ってくださってお休みなの」 「そうか……じゃあ、土曜日に」 「うん」 あたしは、うれしいのと、なんだかくすぐったい気持ちに、クスクス笑った。 「どうした?」 和也さんが、不思議そうにあたしの顔を覗き込んだ。
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