ずっとそばにいてくれたね 第24話

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あたしが真っ赤になり、ふたりが楽しそうに笑っていた時、和也さんの携帯が鳴った。 画面を見た和也さんは、一瞬で真顔に戻ると、 「ごめん。隼人からだからちょっといいかな?」 和也さんは、あたしの顔を見て言った。 「はい」 あたしは、コクりと頷いた。 「ここの窓から庭に出ろよ」 更科さんが、大きな窓ガラスを開け、和也さんは、そこから庭に出ながら携帯に出る。 渡グループの専務になるんだもん。隼人さんからの電話は、絶対だよね。 あたしは、和也さんの後ろ姿をそっと見つめた。 「聞いたんだ?」 席に戻った更科さんが、あたしの様子を窺いながら顔を見た。 「えっ!?」 「和也の事情?」 そっか。更科さんも高校の時からのお友達だから知ってて当然だったんだ。 「あっ、あぁ。……はい」 あたしは、慌てて返事をした。 「そっか。いつ?」 「……昨夜です」 答えながら、あたしの心には、麗香さんへの苦い思いが広がった。 「驚いた?」 更科さんは、あたしの様子を窺いながら聞いてきた。 「……少し」 「少し?」 「突然言われて、正直まだ解んないんです。実際には、すごい方なんでしょうけど、実感もないし、現実に見てもいないし、あたしの中では、まだ同じ会社の松本部長の和也さんで……」 あたしは、ゆっくり視線をお庭の和也さんへと移した。
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