ずっとそばにいてくれたね 第24話

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「お待たせいたしました。前菜でございます」 お誕生日仕様のお料理が運ばれてきた。 なぜ『お誕生日仕様』と解るのかというと、お料理の中に、『璃子ちゃんおめでとう』って書かれた食べられるメッセージが添えられていたから。 「これ絶対、更科さんのイタズラだよね?」 「間違いないな」 あまりに微笑ましくて、うれしくて、ふたりでクスクスお皿を眺めて笑った。 「ノンアルコールのスパークリングカクテルでございます」 シュワシュワと小さな泡をたてながら、グラスにゆっくり注がれた。 「璃子、お誕生日おめでとう」 「ありがとう和也さん」 本日2回目の乾杯に、グラスがカチンと音を立てた。 「これ、プレゼント」 先にグラスを置いた和也さんが、あたしの前に赤いリボンの巻かれた小さな白い小箱を差し出した。 「えっ!?ウソッ」 「昨日の夜は、忙しくて渡せなくて……」 「……」 ニヤリと笑う和也さんに、あたしは思わず真っ赤になってしまった。 「本当は、食べ終わってゆっくりって思ってたんだけど、更科の邪魔が入る前にね」 和也さんは、今度は、にっこり笑った。 「……ありがとう」 「開けてごらん」 あたしは、言われるがまま、ゆっくりリボンをほどいて小箱を開けた。
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