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あっ……。
小箱の中には、一粒ダイヤのピアスが入っていた。
「……素敵」
「気に入った?」
「もちろん!」
「これで揃ったね」
「えっ!?」
「指輪とネックレスとピアス……」
「あっ本当だ」
「着けて見せて」
あたしは、和也さんのリクエストに応えるように、早速ピアスを着けた。
あれ?もしかして……
「和也さん、もしかして、誕生石で揃えてくれてたの?」
「当然」
和也さんは、余裕の笑みを浮かべた。
うそっ!めちゃめちゃうれしい!
あたしの誕生日なんて知らないって思っていたのに。ちゃんと調べてくれてたんだって事と、きちんと考えてくれてたんだと気づくと、じわじわと重ねた月日の分まで、喜びがわき上がった。
プレゼントされてから肌身離さずつけていた指輪とネックレスに、今回もらったピアスがプラスされた。
「ありがとう和也さん」
「よく似合うよ」
和也さんの眩しすぎる笑顔に当てられ、あたしは、また頬を染めた。
「食べようか」
「うんっ」
嬉しすぎてすでにハイテンションのあたしは、お料理をひと口食べて、
「うまっ♪」
って思わず叫んだ。
その様子を、和也さんが、お日さまのような温かく柔らかな眼差しで、微笑ましく見つめた。
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