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デザートとコーヒーと共に、また更科さんが登場した。
「ピアスプレゼントされたんだね。似合うよ」
って、あたしを見たと同時に言ってくれた。
更科さん、その観察力お見事です。
「和也もイヤらしいなぁ~。
璃子ちゃん、もう逃げられないね」
「えっ!?」
「だって、指輪も、ピアスも、もしかしてネックレスもかな?
ダイヤで、お揃いをプレゼントされちゃったんだろ?
もう一生物をプレゼントされちゃったんだから、あとは結婚するだけだな」
更科さんは、ニヤリと笑った。
「更科、あんまりからかうなよ」
真っ赤になってしまったあたしの代わりに和也さんが答えた。
『一生物』……うれしくて、うれしすぎて、込み上げる喜びに頬が紅潮してゆくのがわかった。
「璃子ちゃん幸せ?」
「……はい」
イタズラっぽい笑顔を向ける更科さんに、あたしは小さな声で返事をした。
「じゃあ、結婚式は、うちが取り仕切るからなっ」
「お前、営業上手だな」
「渡グループの専務の披露宴パーティーを行えたら、うちにも益々箔がつくからね」
「呆れたな」
和也さんの言葉に、あたしたちは3人で笑った。
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