ずっとそばにいてくれたね 第24話

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「……っ!?」 あたしのひと言は、和也さんの想像を越えていたのだろう。一瞬、和也さんは、驚いた表情を見せた。 あまりに大胆な要求をしたあたしも、受け入れてもらえるのか自信がなくて、視線をさ迷わせた。 でも、今、たった今、和也さんを、和也さんの愛を感じたかった。 和也さんは、何かを察したのか?すぐに優しい表情に戻ると、ふわりと甘い笑顔を浮かべて、あたしを抱きしめた。 一気に燃え上がった炎は、もう止められなかった。 受け入れられたあたしは、ぎこちないながらも、必死に和也さんにキスを落とした。 それを和也さんが、優しくリードしながら受けとめてくれる。 和也さんの手が、スルリとあたしの部屋着の上着の中に入って来た。 あたしの肌を優しく撫でる和也さんの掌が、あたしの心の炎をさらに煽った。 「……ぁっ」 あたしは、そのまま抱き上げられ、寝室へと運ばれた。 寝室の扉からリビングのオレンジ色の明かりが射し込み、寝室を妖しく照らす。 和也さんは、大切なものを扱うかのようにあたしをそっとベッドに浮かべた。そしてゆっくり組敷くと、焦らすかのように、ゆっくりあたしを見下ろした。 オレンジの明かりが、和也さんの横顔を艶っぽく照らす。 すでに、いっぱいいっぱいのあたしの耳元で、和也さんが掠れた声で囁いた。 「ごめん。 今夜は、手加減出来そうにないから……」 そのまま、あたしの首筋に和也さんの顔が埋まる。 あたしの胸がキュンと音を立てた。 『初めて味わう感情だったかな?』 先ほど帰宅後に言われた和也さんの言葉が、頭の中で何度も繰り返された。 和也さんの事を本気で好きだからだが、本気ゆえに、嫉妬がこんなに苦しいものだなんて知らなかった。 自分に自信がないからかもしれないが、ふたりの均衡が脅かされることが、こんなに心を焦らせ不安定にしてしまうなんて、自分を狂わせてしまうなんて、知らなかった。 和也さんに愛され満たされながら、あたしの瞳からは、涙が溢れた。
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