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当然、話は美紅ちゃんの派遣社員の話しになった。
なんでも、美紅ちゃんは、社員へのお誘いがあっても断って、半年から1年で仕事を変わっているようだった。資格を取得し、スキルを磨くためだそうで、常にオールラウンドプレーヤーでいたいという理由だった。
「へぇ~そんな人生も面白そうね」
もっと派手で刺激的な人生を送っている冴子さんが言っています。
「本当に」
と、村上姉さんが相槌を打ちました。
昨夜と同じお店では、さすがに笑われちゃいますので、今夜は冴子さん行きつけのちょっとお高い居酒屋で飲んでます。
「あっ、今夜は奢りだから、気にせずガンガン飲んで食べていいから」
冴子さんが、明るく言い放った。
確かに、今夜は金曜日の夜だから昨夜よりは気持ちよく飲めるけど……
いつもよりもちょっと広めの個室のお座敷。
はて?
ちょっと疑問を感じた時だった。
「お待たせ。盛り上がってるかな」
そこには、和也さんと坂本さんが立っていた。
えっ!?聞いてないよ!?
「あっ来た来た。座って座って」
あたしの気持ちはそっちのけのまま、冴子さんの仕切りのもと、冴子さんとあたしの間に和也さんで、村上姉さんと美紅ちゃんの間に坂本さんが座った。
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