1781人が本棚に入れています
本棚に追加
「あらっ、和也、優輝は?」
「あぁ、今夜はちょっと抜けれないようだった」
「ええーっ残念」
「白石部長が、早川さんによろしくって言ってたよ」
和也さんは、美紅ちゃんにまだ面識の無い優輝さんからの伝言を告げた。
「ありがとうございます。派遣なんで、なかなかこんな会は設けていただけなくて。本当にとてもうれしいです」
美紅ちゃんは、うれしそうに挨拶をした。
「ごめんね美紅。美紅のためにうちの会社のイイ男ベスト3を集めてあげようって、由香里の提案だったんだけど、肝心のフリーな男が来れなくて」
「いえいえ。もう十分、目の保養をさせていただいてますから」
「まぁ、今夜は和也の奢りだから、好きなだけ飲んで食べて」
「ええーっ、いいんですか松本部長!?」
村上姉さんが、うれしそうに食いつく。
「由香里、いいのよ。和也には貸しがあるから、今夜、その貸しを返してもらうから」
「冴子さん、貸しって何ですか!?」
村上姉さんが、またまた瞳を輝かせて食いつく。
「ふふふ。ちょっと前にね、大切なものを失いかけたところを助けてあげたのっ。ねっ和也」
なんて言いながら、冴子さんはチラリッとあたしを見た。
「大げさだな」
和也さんが軽く鼻で笑う。
「いやぁん冴子さん意味深!」
村上姉さんが、茶化す。
「まっ、そういう事で、今夜は和也の奢りだから、気にせずガンガン飲んで食べていいから」
「まぁ。お安いもんだな。気にせずどうぞ」
「「ゴチになります」」
相変わらず遠慮なく繰り広げられる冴子節と和也さんと村上姉さんとの掛け合いに、みんなの空気が和らいだ。
最初のコメントを投稿しよう!