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「あのさぁ和也。璃子って平日や休日にお友達と会ってたりとかするの?」
「俺の知ってる限りでは無いな。毎日、俺の夕食作ってくれるし、そもそも仕事が終わってから会う暇なんて無いし、基本的に真面目だから、仕事が終わればまっすぐ家に帰ってるな。休日は、家の事をしながら一緒にいるし」
「そうよね。会社では、由香里とあたしで、和也の会議の時に、飲みに出るくらいだし……」
「どうしたんだよ?」
「あの隼人のチョコレートを、パンフレットで誰かに見せられて、それを大好きな人に渡すって言われたみたいなのよ。
それを和也が持って帰って来たから、びっくりしたみたいでね。璃子は、『お友達』って言ってたんだけど……本当に友達なら、そんな事言わないでしょ?」
「あぁ」
「だから、おかしいのよ。和也は、璃子の友達で知ってる子がいるの?」
「年齢も離れているし、接点も無ければ知らないな」
「そうよね。
会社でも和也のファンに嫌がらせを受けて囲まれた時に、あたしが助けてるし。
あっ!こう見えても、あたしって結構お局様のポジションじゃない?」
「冴子。どう見てもお局様だし、お前に戦いを挑もうなんて女子社員は、いないと思うぞ」
「ちょっと和也!」
冴子は、またキッと俺を睨み上げた。
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