ずっとそばにいてくれたね 第24話

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「おはよう和也さん」 ちょっと拗ね気味に言いながらも、バッチリ目が合った。 和也さんは、そのままゆっくりあたしを抱き寄せた。 「おはよう。体調はいかがかな?」 「んっ、大丈夫だよ」 「じゃあ、心の調子は?」 「……十分元気です」 「じゃあ、更科のところに行けそうかな?」 「うん。行きたい」 「じゃあ、22歳の璃子ちゃんを連れていこうかな」 「お願いします」 もぉ。 あたしは完璧、和也さんの手のひらの上で転がされている。 支度を整え玄関に向かうと、昨夜のびしょ濡れのあたしが作った水溜まりが薄く残っていた。 「和也さん、昨日は、ごめんなさい」 靴を履く和也さんに、背後からぽつりと謝った。 「いいよ。俺の事が大好きでたまらないって告白されたようなものだから」 和也さんは、恥ずかしげもなくサラリと甘いことを言うと、ニヤリと笑った。 「……」 和也さんたら。甘すぎて、聞いてるこっちが恥ずかしいし、何を言ってもプラスに捉えちゃうんだから。 ひとりぶつぶつ言いながら靴を履くと 「ほらっ行くよ」 和也さんは、あたしの手を取り、勢いよく扉を開けた。
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