ずっとそばにいてくれたね 第25話

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「和也さんずいぶん飲まされてたけど、大丈夫?」 「大丈夫だよ」 あたしたちは、みんなと別れてマンションまでの道のりを歩いていた。和也さんは、途中のコンビニで買った清涼飲料水を飲みながら笑っていた。 しかし、さすがの和也さんも、マンションに到着して部屋に入ると、安心して酔いが回り始めたのか? 「ふぅーっ」 と、大きな息を吐きながらネクタイを緩めた。 あたしは、ジャケットとネクタイを順に受け取った。 和也さんの部屋のハンガーにかけてリビングに戻ると、和也さんはソファーに横たわって眠っていた。 連日の送別会やご挨拶回りなど、昼夜を問わず、みんなの前だから、気を張ってたんだよね。 やっと解放されたね。 横たわる和也さんを見ながら、あたしにだけ見せてくれた姿に、愛しさが増す。 「和也さん、お疲れさまでした」 あたしは、声をかけて、そっと毛布をかけた。 ひとりシャワーを浴びて寝る支度を整え、あたしは和也さんの眠るソファーの横の絨毯に座り込んで、和也さんの顔を目の前で覗き込んだ。 和也さんが、深い呼吸を繰り返す。 長い睫毛に、スッと通った鼻筋に、キチッと閉じられた唇。あたしは、滅多に見ることの出来ない和也さんの寝顔を、ジッと食い入るように見つめた。
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