ずっとそばにいてくれたね 第25話

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「おはよう和也さん」 「おはよう璃子」 あっという間に5月も最終日を迎えた。同じ会社に出社する最後の日。 あたしたちは、いつもよりも早く起きて、ゆっくり朝食を摂った。 最後の日は、一緒に出社しようって和也さんから提案されていたから。 玄関で靴を履きお互いの身なりを整える。 「最終日だね」 「あぁ」 「あと1日がんばってください」 「今夜は、仲間内の送別会だから、一緒に帰ろう」 「うん」 そんな小さな約束をして、和也さんから頬にキスをもらって会社へ向かった。 ふたりで並んで歩く。 今日が最後だなんて、正直信じられなかった。 早起きした分、いつもよりもゆっくりした時間が出来た和也さんは、あたしとの大切な想い出を作るために使ってくれていた。 「おふたりさんおはよう」 振り返ると、朝から爽やかな優輝さんだった。 「おはよう」 「おはようございます」 あたしは、和也さんと優輝さんの間に挟まれ、ふたりの会話を聞きながら出社した。 会社に着くと、和也さんと優輝さんは、フロアにそのまま向かった。 あたしは、今日で見納めになるかもしれない親友ふたりの貴重なツーショットをそっと見送った。
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