ずっとそばにいてくれたね 第28話

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「じゃあ……」 優輝さんは、メニューをあたしにも見せてくれた。 「俺の食べたいものを注文していいかな?」 「はい。何でも黙って食べますっ」 「クスッ……よろしい! サラダと鶏料理から一品と、パスタに……」 「優輝さん」 「んっ?」 「あたし、そんなに優輝さんとおんなじ量は食べれませんよ」 「あぁ、そうか。じゃあ……」 「取り分けるようにしましょうよ」 「いいね。そしたら色々食べれるなぁ」 「ですね。あとは、優輝さんのオススメに従います」 「クスクスッ……だなっ。デザートは?」 「それは、選ばせてください」 あたしたちは、それぞれの好みを話し合いながら、注文した。 優輝さんにはビール、そしてあたしにはソフトドリンクが運ばれ、乾杯した。 「すいません」 車の運転があるからと、アルコールフリーのビールを飲んでくれた優輝さんに、あたしは乾杯直後、謝った。 優輝さんは、フッと一瞬笑って優しい微笑みを浮かべた。 「素敵なお店ですね」 「そう?」 「いつもは、どなたといらっしゃるんですか?」 「今夜は、璃子と来てるけど」 「違いますって、だって……」 あたしはそのまま視線を少し離れた隣の席と、その奥の席へと動かした。
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