ずっとそばにいてくれたね 第28話

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頬杖ついて身を乗り出した優輝さんの瞳が、 『さぁ、吐け』 って言っている。 「おっ、お友達です」 「お友達?」 「はいっ」 「どこの?」 「えっ!?どこのって……」 優輝さんの瞳が、 『まだ言わないのか?』 って言っている。 嘘をついたら見破られるから、事実を並べて…… 「1月ぐらいにお友達になったんです」 パーティーとか言っちゃうと、ややこしくなるし、この状況で麗香さんなんて言ったら、さらにマズイ気がして、なんとか必死に考えた。 「へぇーっ。仕事で?」 「そうです!仕事でです」 「ふーん。っで、誰なの?」 「優輝さんは、知らないかも……です」 「相手は俺と冴子の個人情報を知ってるのに?」 う゛っ……シマッタ!しくじった!! 「お待たせ致しました」 ナイスタイミングで、最後のデザートが運ばれてきた。 「うわぁ~美味しそう♪優輝さんいただきまぁす」 あたしは、スプーン片手に喜びながらチラリと視線を送ると、優輝さんは、 『仕方ない。今回は見逃してやるか』 って眼差しで見つめた。 あたしは、気づかないふりしてケーキをひと口食べた。 「璃子、バニラアイスひと口ちょうだい」 「いいですよ」 あたしは、ケーキに添えられていたアイスを取ろうとして、ふと手を止めた。 優輝さんは、あたしを窺うようにジッと見ていた。 「あのっ、優輝さんのコーヒーのスプーンでどうぞ」 「クスクスッ……残念。今夜は、間接キスは無しか。よくできました。ちゃんと成長してるじゃん。他の男にもそのくらい警戒心持てよ」 「大丈夫ですよ。二度もおんなじ手には引っ掛かりません!」 あたしは、照れながらも得意気に呟いた。
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