ずっとそばにいてくれたね 第28話

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スクロールさせた先に出てきた写真には、コーヒーカップを見つめながら、とても穏やかで、優しい微笑みを浮かべた紳士が写っていた。 ……えっ!? 思わず写真を2度見した。 ……はっ!? その紳士は、紛れもなく、見間違うはずもない、和也さんだった。 えっ!?何これ!? 一瞬でフリーズした頭が、驚きながらも、あたふたと情報収集に駆け回りはじめる。 視線はさまよい、身体は強ばった。 「璃子?」 「はっ!?」 突然、優輝さんに声をかけられたあたしは、飛び上がるほど驚きの返事を返しながら、携帯を鞄に投げ入れた。 「どうした?」 明らかに様子のおかしいあたしを、不思議そうな優輝さんの眼差しが追いつめる。 「えっ!?なっ、なにも」 「写真、何が写ってた?」 「ええっ!?何って!?」 和也さんが……。 もう優輝さんにバレたのかと、あたしは驚きの声をあげた。 「幸せのツーショットだったのかな?」 あっ……そうだった。さすがの優輝さんだって、すべてを見抜けるハズはない。あまりの衝撃でブッ飛んでしまっていた写真を見るまでの会話が、ゆっくりと甦る。 「あっ、おっ、お相手の写真でした」 「お相手の?それはまたずいぶんと自信満々な。自慢したくなるくらいのイイ男なんだね?」 「……自慢したく…なる…くらいの……」 思わず優輝さんの言葉を繰り返しながら語尾がフェードアウトしてゆく。
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