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「和也さんは、あなたを認めさせようと努力されていらっしゃるようだけれども、渡グループとしては、あなたの存在は、絶対に認められない事なの。
和也さんは、璃子さんにはそんな素振りを見せることはないでしょうけど、あなたがいる以上、和也さんは、今後も苦しみ続ける事になるわ。
そして、どんどんお立場を悪くされて、渡グループでの存在も失うことになるのよ。
隼人さんや、優輝さんや冴子さんにもご相談されることはやめられた方がいいわ。
彼らから本心が語られる事は無いわ。
皆さまも、和也さんとの友情の狭間で、璃子さんの存在に苦しめられていらっしゃる。
皆さん、和也さんがご自身で決着をつけられるのを見守っていらっしゃるのよ。
もうこれ以上、周りを不幸にされることはお止めになって」
途中から、感情を高ぶらせた麗香さんは、声を詰まらせ涙ながらに語った。
「……麗香さん」
「私は、和也さんの事を愛しているの。渡グループの専務である和也さんのパートナーとして、一生支えてゆける自信と覚悟もあるわ。だから、璃子さんお願い。もう皆さんを苦しめるのは、お止めになって」
麗香さんは、初めて和也さんへの想いを明確に告げた。
あたしの心の中は、自分の存在に対する罪悪感で溢れ、もう、何も言えなかった。
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