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翌朝は快晴だった。
朝からシーツ等を洗い、お布団を干した。
9時に来た引越業者さんは、あたしの部屋から段ボールを軽々と運びだし、玄関に置いてある単身者用のコンテナに積み込むと、1時間ほどで立ち去った。
窓を開けて空気の入れ換えをしながらお掃除をする。
ニューヨークから戻った和也さんが困らないように、過ごしやすいようにお部屋を整えた。
お昼にはシーツも乾き、綺麗にベッドメイキングをして、和也さんのコロンをふりかけた。
少しずつ、あたしの居た痕跡を消してゆく……
戸締まりまで確認した時には、午後になっていた。
「ありがとうございました」
リビングで声を出して一礼した。
「お世話になりました」
玄関で、もう一度、丁寧に頭を下げた。
和也さん……ありがとう
想い出いっぱいのお部屋……さようなら
ガチャ……
あたしは、外に出ると、深呼吸して目をつぶったまま玄関に鍵をかけた。
まるで、想い出も一緒に閉じ込めるように……
荷物を手に、駅まで歩く。
ひとり電車に揺られ、家までの流れる景色をぼんやりと眺めた。
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