◇◇ 第41章 強くなる ◇◇

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******** 正直、焦った。 見知らぬ男と並んで歩く璃子を、目の当たりにして動揺した。 松本さんの存在も大きいが、新たな男の出現か?と、心が大きく揺れ動いた。 しばらく遠巻きに窺っていたが、どうも様子がおかしい事に気づき、近づいてみると、璃子が勢いよく男の手を払いのけた。 目の前の冴えない男は早々に追っ払ったものの、すでに俺は、高ぶる感情を抑えられなくなっていた。 その後は…… タイミングもシチュエーションも関係なく、思わず璃子に自分の想いをぶつけていた。 『25歳になったら、俺と結婚しよう』 ……カッコ悪ぃ 俺が心配していると、勘違いした璃子からは、『優しいお兄ちゃん』の心遣いに、半分ジョークとも取れる返事が返ってきた。 崩そうと思った『幼なじみ』の壁は、思った以上に強固だった。 ……玉砕 『お前、バカだろう?』 って、照れ隠しで言うしかなかった。 だが、璃子の俺を見る眼差しは、まっすぐで、あくまで俺たちが今まで築き上げてきた関係をそのままに、俺の立ち位置をしっかりと支えてくれていた。
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