◇◇ 第44章 虹の架け橋 ◇◇

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「璃子ちゃん、準備して。更科君のお店にお食事に連れていってくださるそうよ」 「えっ!?あたしですか!?」 薫さんに突然フラれた会話に、驚くあたしを3人が笑う。 「そうよ。璃子ちゃんよ」 「でも、まだ、勤務中ですから」 「あらっ、今日は、もういいわよ」 「でも……」 「璃子ちゃん、たまには素敵な男性とお食事でもしておかないと、いつも、私や房子さん相手だと干からびちゃうわよ」 「えっ!?」 「クスッ……ほら、早く支度して。 優輝、璃子ちゃんは、そのままご自宅まで送り届けてね」 「もちろんです」 突然の優輝さんとのお食事が、決まってしまった。 支度といっても、机を片付け鞄を持つだけで、あたしは玄関に向かった。 優輝さんは、車の後部座席に、更科さん宛の段ボールに入った荷物を積み込んでいた。 「お待たせしました」 「「いってらっしゃい」」 薫さんと房子さんに見送られ、優輝さんの車に乗り込んだ。 車は、ゆっくりと雨の中を走り始めた。
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