◇◇ 第48章 光が降り注ぐとき ◇◇

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人だかりから離れ、ゆっくりと広場を歩きながら、俺は会話を始めた。 「麗香さん」 「はい」 「先日、聞かれました理想の女性像についてなのですが……」 「ええ。ぜひお聞かせください」 先日の縁談の話をすると思ったのだろう。麗香は、にっこり微笑みながら、俺を上目遣いで見上げた。 「私は、どんなに離れていても、私にエネルギーを与えてくれ、私を本気にさせ、私の力を最大限に引き出してくれる女性が理想です」 「内助の功ですわね。とても素敵ですわ」 「心根の部分で、しっかりと結びあえる女性」 「ええ」 「どんな環境においても周りに癒しを与え、周囲を味方に変える事が出来る女性。 優しさを強さに変える事が出来る女性。 そんな方を妻に迎え入れたい」 「解りますわ」 麗香は、俺の言葉を聞きながら、潤ませた瞳で俺を見つめる。 うん、うんと、頷く仕草は、まるで告白の時を待っている女の姿だった。 「私なら、和也さんの求める女になれます。いいえ、なりますわ」 足を止め、俺の前に回り込んだ麗香は、俺の胸に優しく触れながら、まるでキスでもせがむように、寄り添った。
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