ずっとそばにいてくれたね 第39話

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和也さん…… 切ないまでの眼差しが、あたしを更に貫く。 あの時、あたしは…… 自分さえ、ひとりじっと黙って我慢すれば、きっと事態も収まるのかなって…… そう思って頑張ってた。 でも、あたしは、ひとりじゃなかった…… 和也さんも、こんなに苦しんで…… あたしのことを、しっかり想ってくれていたんだ。 眉間のしわに、罪悪感を滲ませる和也さんを見つめながら、あたしは、じわりと心に広がる、温もりを感じていた。 「姉さんには、詳しい話はしなかったんだ。 訳ありで、女子社員をひとり、しばらくのあいだ、預かってほしいとね…… 但し、俺の姉であることは、絶対に伏せておくようにと頼んだんだ」 「お姉さんって、言ってくれても良かったのに……」 「いや、もしあの時、キミが知ってしまっていたなら…… キミは今、ここにはいなかったかもしれない」 確かに…… あの時のあたしなら……
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