【第26話】もうひとつの決着

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  他の仕事も一段落ついて、私は社員の予定が書かれたボードを見上げる。 長瀬の欄には、帰社予定が伸びたことが記されていた。 ……帰ってくるのは、夜、かな。 何だか待ち遠しくもあり、少し怖い気もした。 謝罪の言葉を長瀬がどう受け取ってくれるのか、その反応だけは読めないからだ。 それでも私の気持ちは、今日の天気みたいに晴れやかだった。 昨夜、神谷さんに自分の気持ちを言った時からだ。 あの瞬間、何故か、胸がすっと晴れた。 自分でも抑えていた気持ち……長瀬のことを思う気持ちを、初めて、声に出して誰かに伝えたからだろうか。 .
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