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他の仕事も一段落ついて、私は社員の予定が書かれたボードを見上げる。
長瀬の欄には、帰社予定が伸びたことが記されていた。
……帰ってくるのは、夜、かな。
何だか待ち遠しくもあり、少し怖い気もした。
謝罪の言葉を長瀬がどう受け取ってくれるのか、その反応だけは読めないからだ。
それでも私の気持ちは、今日の天気みたいに晴れやかだった。
昨夜、神谷さんに自分の気持ちを言った時からだ。
あの瞬間、何故か、胸がすっと晴れた。
自分でも抑えていた気持ち……長瀬のことを思う気持ちを、初めて、声に出して誰かに伝えたからだろうか。
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