ーー1日目ーー

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私から抱きついたはずなのに、 すぐ、腕が背中に回されて、 「あぁ。やっと、抱きしめられた。」 流暢な日本語。 く、苦しい…!! 伝えようと、口を動かすけれど、 顔が、胸に密着しているから、 うまく話せない。 腕ごと抱きしめられているから、 胸を引き離すことも出来ない。 んーーー。 本気で、苦しい!! 脚を、ジタバタさせたら、 ようやく、気づいてくれた。 「フハーー!!」 めいっぱい酸素を吸い込む。 「ごめんなさい。つい、嬉しくて…」 シュン。 うなだれた銀髪が、 時折入ってくる外の光に照らされて、 ものすごく綺麗に光ってる。 「触って、イイ?」 思ったままの言葉が、口をついた。 「えっ?」 顔を上げて、 満面の笑み。ってこういう顔? 「もちろん!」 って、 いや、 なにしてるんですか? その、 「脱がないでください!!」 叫んだ私。 「えっ?違うの?だって、触ってイイ?って…」 「違います!髪の毛です!髪の毛触ってイイですか?」 「えーーっ。そんなぁ…」 カチャカチャ。 脱ぐのを止めて、 「どうぞ。」 私の前に、頭をかがめてくれた。 サラリ。 うわーっ。 なにこれ! すんごい気持ちイイーー。 うわーっ。 い つまでも触っていたい。 「あの、ちょっと、体勢辛いんで、起こしていいですか?」 あっ。 「ごめんなさい。」 名残り惜しいけど、 手を離した。 あーあ。 もっと、触りたかった…
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