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コロン。
突然、私の膝の上に、
隣のヒトの頭が降ってきた。
見上げられながら、
「こうすれば、一石二鳥。
私もあなたも、気持ちイイ。」
?一石二鳥?
この顔で、四文字熟語!
ギャップが、すごい!
「さぁ。触ってください!」
柔かにそう言われても、
一石二鳥。に引っかかる。
触らず、躊躇していたら、
「私は、憧れの膝枕。最高です。
ココが畳なら、もっと最高なんですけどね。」
あっ。
そういうこと。
一石二鳥。微妙に意味が違う気がするけど、
妙に納得。
あれ?
憧れの膝枕…
って言葉に、
急に、恥ずかしきなってきた。
「触らないのですか?」
いえ、触りたいんですけど、
膝の上の頭の感触…
恥ずかしいんです…
でも、
あの気持ちよさに、
抗えない…
サラリ。
「気持ちイイですね。触られるの、気持ちイイです。」
そうなの?
サラサラ。
私も、気持ちイイ。
「クー。」
アレ?
このヒト、
眠っちゃった?
気持ちよさそう…
サラサラ。
指触りが気持ちよすぎて、
車の振動の心地よさと、
フカフカのシートと、
ヒトの寝息の規則正しさと、
なにより、
車の中の暖かさが、あいまって、
私も眠気に襲われる…
眠っても、イイ、かな?
そう思った瞬間には、もう、眠りに落ちていた。
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