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「カヲルさんの匂いがする。甘いチョコレートの香り、俺の世界一好きな匂い」
会いたかった
抱きしめたかった
キスしたかった
口にしなくても、諭の気持ちが解った。不安になったりして、バカみたいだと反省する。諭も私を想ってくれているのに。
心はずっと繋がっていたのに。諭が身体を引き離し、私たちは見つめあった。シャンパンゴールドの宝石の輝きを背景に、私たちは長いキスをした。
「初めてワガママ言ってもいい?」
「何?」
「今日は諭の部屋に泊めて」
諭の顔が綻ぶと、「よかった。帰るって言ったら、帰さないって言うつもりだったから」そう言って微笑んだ。
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