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「花っぽ、もう、説明はいいってば。俺、このシェアハウスに何回来てると思ってんの?自分でも数え切れないくらいだよ。どこに何があるとか住人並みに把握してるって」
金次くんは鮮やかな緑色の芝の上に座り込むと、じゃれてくるロミに向かって、「よしよし、お前はかわいいなぁ」とブチャイクな顔を両手でぎゅっと包んで、撫で撫でしていた。
「だって、説明してみたかったんだもん!」
あたしはぷぅと頬を膨らませると、ロミに向かって爽やかな笑顔を見せる金次くんの隣にしゃがみ込んだ。
奈々が鳩羽さんと同棲することになり、引っ越して行ったのは1週間前のことだ。
部屋が1つ空いたので、インターネットでシェアメイトを募集しようと話していた所だった。
「部屋が空いたなら、俺が住んでもいいの?」
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