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奈々が膝を抱えて丸くなっている私の肩を抱き、耳元で囁いてきた。
「そんな・・・弱みに付け込むなんてできないよ・・・」
「ピュア女子だね~花は。ちょっと腹黒くならないと男はゲットできないよ。ま、恋愛相談ならお姉さんがいつでも乗ってあげるから」
相談してと奈々は右手で軽く胸を叩いた。
「すっごい上から目線・・・嫌な感じ」
「黙りなさい。恋愛初心者が!」
そう言われると太刀打ちできないので黙り込んでしまう。
ムスッとした表情をしてると、「奈々、掃除済んだか?」と玄関で紅虎の
声がした。噂をすれば・・・
「奈々っぽ、荷物は全部積み終わったよ~」
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