97人が本棚に入れています
本棚に追加
奈々の質問に紅虎は「Of course」と答えていた。トラックに乗り込む奈々と鳩羽さんを見送ると、
「さ、休憩しましょう。お茶を淹れるわ」とサンゴちゃんがキッチンに向かって行った。
「僕、手伝います」と草さんがサンゴちゃんの後を追う。
私はもうちょっと奈々がRoom3の部屋にいた余韻に浸りたくて、奈々の部屋に向かった。
荷物が運び出された部屋には菫色の壁だけ残った。アジアン雑貨が好きだった奈々の部屋から微かなお香の匂いが漂っている。
少し寂しい、でも、奈々の代わりにここに金次くんが来るんだと思うと少し楽しみでもある。
「purpleは奈々の色だからな。それ以外の色を選んでくれよ。野球選手のユニフォームの永久欠番みてぇなもんだ」
「じゃあさ、俺はゴールドにしてもいいかな?」
「Ah?gold?Are you kidding?趣味悪ぃ」
最初のコメントを投稿しよう!