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「完成~」
掃除機を掛け終えて部屋を見渡した所で、金次くんがぱちぱちと拍手をした。
「後はサンゴちゃんが帰って来るのを待って、パーティーの準備だね」
そう金次くんに話しかけると、ベッドカバーと同じような山吹色のカーテンのかかった窓を、アゴに手を添えて眺めていた。
「どうしたの?」
「うん、草っぽにお願いしてもいいかな?」
「え?何?」
「あの、カーテンのレールの所にさぁ、ちっちゃいヒヨコを並べたいなぁって思って、ゲーセンとかで見るモールみたいな素材で出来てるヒヨコあるじゃん?あれをさ、ずらってレールのところに並べたらかわいくない?そういうのって草っぽ作れるの?」
カーテンのレールを指差して、金次くんが草さんを振り返った。
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