mission 0 バイト先はアイドルの付き人!?

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まさに今の俺にはもってこいの時間の使い方と言えるだろう。 早速俺はコンビニに入り、バイト応募の紙を一枚手に取り意気揚々と眺めながら歩いていると……。 「ちょっと……そこのお兄さん」 どこからかそんな声が聴こえたが、まさか自分に声が掛けられているとも思わないので、そのまま紙の方に視線を向ける。 すると……今度は後ろから肩を叩かれるようにして声を掛けられ、そこでようやく先ほどの声が自分に掛けられたと気付く。 「まったく……そんな紙を見ながら歩いてるから私に気付かないのよ」 そして振り返ってみると、そこには一人の女性が立っており、身長は少し高く、腰の辺りまで伸びた綺麗な髪はかなり印象的だ。 しかしそんな髪よりも気になるのが、女性は何故か変装グッズのようなもので顔を隠し、ほとんど素顔が見えないという事。 明らかに怪しげなサングラスと、顔はかなり小さいはずなのに無駄に大きいマスク。 もしも俺が警察官なら確実にこの人に職務質問をするくらいに怪しい人だ。 なので俺はさりげなく半歩後退り、いつでも逃げられるように女性との間隔を空ける。 「あら……意外と警戒心が高いのね?私としてはあなたが一番暇そうに見えたから声を掛けたんだけど、実はそうでもないのかしら?」 「えっと……とりあえず暇なのはあんまり否定しませんけど、暇だとしたら……俺に何か用ですか?」
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