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プロローグ ~心の深淵~
罪があるから罰がある。
人は、物を壊すなとか人を殺すなとか。行動をよく制限したがる。
ひどく滑稽で無様なことだ。自由という存在意義を失ったことに気づいていない奴らほど、笑えるものはない。
人をおとしめてこそ人生は輝く。罰があるからと罪を犯すことを恐れていてはそいつは死んでいるも同然だ。
ならば、自分がお高い存在だと勘違いしてる人間共にこの世の理(ことわり)を見せてやろう。目の前に垂らされた今にも切れそうな糸に群がる姿を嘲笑ってやる。
お前だってそう思うだろ?親や教師や先輩に与えられる罰が嫌で規則に従ってきた。
たまには逆らってもみろ。ほら、また同じ言葉だ。
「やっぱりバルバロイは凶暴だ」
本心では常にびくびく怯えているのに。決まり文句で小さくまとめられ、白い目を向けられる。
そんな人間に。誰も気持ちをわかってくれない世界に。お前は絶望した。
そして生まれたのが俺だ。
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