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朝の光が見え始め、僕はゆっくり体を起こす。
桜さんが隣で眠っていたあの夜が、もう幻のようだ。
目を閉じると、すごくリアルに思い出せるのに…。
「…………ふぅ。」
僕は小さくため息をつくと、気持ちを切り替えて、着替えをする。
着替えをすませると、朝稽古に向かった。
まだ誰も稽古しておらず、静かな道場に気持ちが引き締まる。
「……………総司。」
誰もいないと思っていたのに、背後から声がした。
僕とした事が、気配を見落とすとは、やっぱり情けない。
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